そしてオタクは続く

一歩踏み出す勇気

My stride〜一ヶ月たちまして

My stride(初回生産限定盤)(DVD付)

My stride(初回生産限定盤)(DVD付)

発売から一ヶ月たって、逆撮影会もあって、随分と聞き込みました、寿美菜子さん1stアルバム『My stride』。
少しずつ、自分の中で寿美菜子さんと歩調が合ってきた感覚がありますね。美菜子さんがこのアルバムで何を見せようとしているのか、わかってきたかなって。


んー、というか「初聴きの時の自分は随分と的外れな期待を美菜子さんにしてたんじゃねーか」って言い方のほうが正しいのかな。寿ロック・ロック感という言葉に過剰な反応、それこそ「LiSAを食っちゃえよ」くらいの極端なもの、をしていたんだよなぁと。
そして蓋を開けてみると、「寿ロック」の新曲は冒頭の『STRIDE』のみであとは安定感・バランスのとれた仕上がり。コレを僕ははっきりと「おとなしい」と、なんなら物足りないくらいの印象を持ったねぇ。
元気な曲あり、ダンス系あり、ゆったりしたのからバラードまで、全方位をカバーするようなアルバム。そして自身の1stアルバム。そこで俺はとある別のアーティストのことを思い出しました。
・多岐にわたる楽曲のジャンル
・1stアルバム
・12トラック
まぁもったいつけることもありません、このブログの読者さんならもうお分かりでしょう。




supersonic girl

supersonic girl

水樹奈々さんの1stアルバム、『supersonic girl』との比較が頭の中で始まったときは、こりゃヤバイなと思いましたね。だって格がちげーもん、思い入れ補正かけると段違いだもんww
「他の作品と比べるってのはナンセンスですよ」っていうのもわかりつつ、一度始まったら思考回路が止まらないもので。アルバム全体のクオリティ、歌ってる人のチカラ、比べるべくもないなと。
まーなんというか、ここをどう乗り越えていくか、思い出の中の水樹奈々と向き合いつつ寿美菜子を見ていくってのが、これからの俺のテーマなのかなーって思いましたね。LiSAとかスフィアとか、ソロで見ていけば戸松遥とか、水樹奈々の守備範囲とはあまり重ならなかったわけだけど、美菜子は完全に一致しちゃったよね。それも、俺がイチバン好きだった水樹奈々の領域に。
それが都合の悪いことかっていうとむしろ大歓迎の状況で、美菜子がどうやっていってくれるのか、そこに俺自身は「寿美菜子の良さとは」って部分をどう見つけていくのか、なかなかどうして楽しみだったりする。


話を『My stride』に戻そう。
俺にとって、このアルバムの主軸は「STRIDE」じゃなくて「つきのひかり」。「echo hearts」「brilliant focus」から「つきのひかり」に至る3曲がメインイベントだと思うようになった。なんだろう、寿美菜子さんの立ち位置・スタンス・キャラクターの表明がなされてるなぁと。
「つきのひかり」の中で"私"は月を見上げて、月のひかりを受けて明日へ希望をつなごうとしているけど。一方で寿美菜子という存在が、月ととても親和性があるな、と思うようになった。
寿美菜子さん本人の声質とか、スフィアの中での立ち位置とか、「燦々と輝く太陽!」ってより「ふと見上げたら夜空を照らしている月」ってイメージがハマるなぁと。しっかりとした安定感・安心感と、さりげない優しさとかね。この辺りの個性を出してるのが「つきのひかり」だよねーと。
そこに至る2曲、「echo hearts」と「brilliant focus」も落ち着いたテンポで、地に足がしっかりと着いてる程よい力強さが感じられる。楽曲の中身をしっかりと自分にインプットして、曲と自身を活かすようにアウトプットしていくストイックさが見えるねぇ(言い過ぎ?w)



と、このアルバム聴きながら相当な量で考えを巡らせている俺。なんだかんだで、こういう評論?が大好きなので、ここまで考えさせてくれる美菜子には感謝です。
そして11月18日からのツアー「My stride」で、寿美菜子の音楽って何かってのをまた見せてくれると思うので、ツアーを通していろいろ考えて言葉にしていこうかなって想います。スゲー楽しみですね。5公演あって、俺は何公演めで「こういうこととか!!!」と深読みが完了するのか。しょーじき、初日の神戸公演は「心のそこから楽しむ!」ってのじゃなくて、「腹の探り合い」みたいなボクシングの第1ラウンドを戦うような感覚でいるかもしれませんねw


というわけで、これからもよろしく頼むよ、美菜子。