そしてオタクは続く

一歩踏み出す勇気

破った誓いの行方は ―nano.RIPE金沢ツーデイズ

  • FC「ノクチルカ」イベントnano.CAFE 〜金沢編〜 ダイニングバーCAMPARI

ファンクラブイベントに突入するほどnano.RIPEに深入りしてないのはわかっていたけど、どうせ遠征するんならいろんな味を楽しもうじゃないのってことで追加販売で確保。
いわゆる"音楽ができるバー"でテーブル席に客は座って飲みながら聴く見る。最初の1時間はメンバーも席を回って客と酌み交わす。中央の前から2つ目のテーブルに座る。当たり前だけどだいたいの人らは顔見知りっていうかご友人関係なんだろうなって中で一人。同卓の人たちとスッと馴染めてよかった。


とにかく酒が進む進む。メンバーと話せるってのがテンション上がるほど、まだそんなに関わってない(これがワンマン3回目)のに、とても楽しいの。卓は俺以外が石川や富山のだったので、地元の話をふむふむとその場にいたメンバーと聞いたり。ノリで酒を振る舞ったり。「僕の地域は一向一揆を起こした側なので、加賀百万石まつりには参加しないんですよ」って話すげぇなと。
ライブが始まる前でだいぶ飲んだし楽しくなったし、「別にこのまま飲み続けてても良いんじゃないの?」って思うくらい気持ちよかった。


歌が始まったら更に気持ちよくなった。「酒と音楽」ってとても良い組み合わせだねぇ。

・セット
ハナノイロ
月影とブランコ
面影ワープ
リアルワールド
セラトナ(ササキジュンvo.・きみコG)
プラネタリウム(アベノブユキG.vo.・青山友樹 カホン
神様
月花
影踏み
有色透明
Encore:細胞キオク(きみコ弾き語り)

翌日のエイトホールでものすごく自分の考えが回って回って回ってループから抜け出せそうになってて、そしてさらに翌日にこれを書いてるから、この時に自分がどの段階にいたかハッキリ覚えてないんだけど(泥酔もしてたしw)、この時はたぶんそこまで深くは巡れてなかったはず。音を言葉を感じようってところにいたはず。覚えているのはとにかく気持ち良くて、しみて、あぁ泣きそうってなって、酒がどんどん美味しくなるなって。
アンコール前にトイレ行ったらドラムの青山さんが居た。俺が個室から「あんこーる!」って言ったら「ありがと!」って返ってきたよ。こんな経験は、一生ないかもしれないねw
うまく巡れない中でも「つまり俺はどうしたいんだろう」ってずっと考えてることをやっぱり考えてて、「神様」とか「月花」あたりでどうしようもなくなって、終演後の「明日への展望」みたいな話ん時に同卓の人たちにまくし立てちゃってたな。
『痕形』をリクエストしてることと、割とがっつりその理由を。あれ初対面でする話じゃないよなと今は思うんだけど、聞いてもらえて良かったっす。


ふらふらふらっとホテルまで戻って、ダーッとシャワーを浴びて寝た。
ライブ前にきみコさんとは乾杯だけで話せなかったけど、話せてたらきっと『痕形』の話をせずにはいられなかった。ライブでやってくれればきっとそれが良いんだってことにしとこう。


  • nano.RIPE TOUR 2015「47.186」 金沢EIGHT HALL

一般の真ん中くらいの番号で入場。ビール飲んでグッズ買ってロッカーに入れてからスタート。圧縮かかって四列目くらいを基本ポジに。
深呼吸一つでスイッチオン。ひたすらにインプットはいつもどおりに。

・セット
面影ワープ
パラレルワールド
夢路
ホタル
スノードーム
ツマビクヒトリ
嘘と月
神様
ハイリープ
細胞キオク
こだまとことだま
空飛ぶクツ
痕形
リアルワールド
うつくしい世界
アポロ
タキオン
こたえあわせ
有色透明
Encore
影踏み
ハナノイロ

『痕形』をリクエストした時点で、俺のこのライブでのメインイベントはこの曲になっていた。たとえセットに入ってなかったとしても、俺はこれを聴いて感じたいことを意識しながらライブに入っていくんだろうと予想してたし、実際そうだった。だから『細胞キオク』のあたりでそれなりに満足感あって、「後半は上げていって終わりかな」とか思って、『空飛ぶクツ』が入ったらあとはもうポジティブなやつが続くかなと思ったところで『痕形』で。ちょうどガードというか警戒というか解いてから来たから、嬉しいとかやべぇどうしようとかごちゃごちゃして、身体が前を目指していった。結果ぜんぜん剥がせなかったわけだけど、まるで冷静になれなかった。
『痕形』でキャパシティ超えてオーバーフロー。即座に後ろへ下がって、、標準モードに戻して飛んだり跳ねたりしながら思考を回転。袋小路から脱する手がかりが見えてきたところで、おしまい。


「『誰かを守ること』はとても難しいことだけど、『誰かを守りたい』って思ったことだけは確かにある」
どこかの曲前でこんなことを言ってたけど、これが大きな取っ掛かりになったように思う。
そして、『空飛ぶクツ』から『痕形』という自分じゃ考えもつかなかった繋がりで、自分が何を恐れているのか、何をどうしたいのか、見えてきた。これは後日にまとめるとしよう。点と点が線になりそう。

離した指の行方は?
解いた糸は切れてしまう?
破った誓いは塵になる?
そんなわけないだろう
(『痕形』 nano.RIPE


きみコさんが「みんなの一番のバンドになりたい」と何度か言っていた。
俺にとってはどうだろうか。ハッキリ一組だけ挙げろと言われたらnano.RIPEを選ぶのはかなり難しい。けど、「ベストの中の一つ」って英語の最上級みたいな言い方が許されるなら、そういう意味でのベストだって言いたいかな。
間違いなくトップグループにいるし、特に気持ちの部分で距離を詰めて「一緒になって悩んでくれる」存在としては最も信頼してる。今後ともぜひ、上下動の激しい俺のメンタルに付き合ってほしい。



書ききれないほど色々なことを考えて、それが『痕形』に集約されてるように感じてて、そういうこと伝えたいなぁと思いながら終演後の物販の列にいた。CAFEでは話せなかったきみコさんから、『七色眼鏡のヒミツ』の歌詞カード(『空飛ぶクツ』のページ)と詩集にサインをもらう。
言いたいこと全て言えないのはもちろん、要約できるほどまとまってもなかったので、とにかく「『痕形』やってくれてありがとうございました」ってあたりだけ。こっからもうひと頑張りできたら、手紙でもなんでも書いて送って報告してみようかね。


「破った誓いの行方」をまた追うことにしそう。たぶんそこそこに面倒なことになる。けど、そこにきっと"本当にやりたいこと・見たいもの"があると思うので、今度こそ頑張っていたいね。
当初の思惑では「ごちゃごちゃにして考えを巡らせる」ところまでnano.RIPEに任せようとしてたんだけど、思いの外うまくことを進めてくれた。ありがとうね。またそのうち行くよ。