そしてオタクは続く

一歩踏み出す勇気

③サイド、内山命ちゃんの誕生日祝いを買う

①、②のあらすじ:プリザーブドフラワーを贈ると決めたよ!!


②の終わりでまだ8月中旬だったけど、ここから2ヵ月に渡って状況は停滞する。「どういうイメージにしようか」と考えてはこれといって出てこなくて、考えるのを止めるというのを繰り返していった。
まぁ実際、1ヵ月前に花屋さんに行けば十分に間に合うだろうってことで、頭の片隅に置きながら過ごしていた。
その間、家の近くや通りすがりの花屋さんを見てなるほどとなったり、②で見つけてたブランドの通販ページを見たり、インプットはしていこうって意識は保っていた。

10月に入っても明確なコンセプトが出てこない。なくはないけど、これだ!とならない。

そんな状況で迎えた中野サンプラザホールでの高垣彩陽さんコンサート、の後の飲み会。
「花ってどうすりゃいいんですかねぇ?」って俺の投げかけにいろいろ話してくれるオタクたち。ありがたい。
そこで、あるオタク(スフィア充電明けだかまでビール断って頑張ってらっしゃる方)が、「ドーンと胡蝶蘭でイキり散らしてやればいいんだよ!!」と一言。
そう、札束でぶん殴るやり方はシンプルに強く出れて良いのよね。すげぇやりたい。
ただ、SKEのプレゼントのルールに「単価1万円まで」ってのがあるのがネック。一輪1万円以内なら10でも100でもイケるのかどうなのか。分からないから危ういよなぁ。

ってことで、胡蝶蘭作戦は採用できなかったんだけど、ここから突破口が見えてきた。
自分の中で「シンプルに金でイキり散らす花」は「真っ赤な薔薇100本」ってイメージがあって、それをこの一言で思い出した。
さすがに100本は胡蝶蘭作戦と同じく無理だけど、真紅の薔薇って一つでも主軸になってくれる存在感あるなと。メインに据えられそう!って思えた。

そこから一週間ほどで構想の下地ができて、「ここからは花屋さんに相談してみよう」って機運が遂に出てきた。
そう思いついた時、ちょうど近くに花屋さんがあったので軽~く話をしてみた。
「誕生日のお祝いで~」→「奥様ですか?」→「……や、(なんて言えばいいんだろう)友人ですね」
って感じで上手く踏ん切りが付かなくて撃沈w こちとら未婚じゃ!
まぁ駅ビルの花屋さんなので、ぱっと見では一般の方の案件に対応していく感じだった。ここじゃないな。
周辺にもいくつか店舗があったけど、「アレンジメントやります」ってあるけどどうも「アイドルの誕生日で~」って話はできなさそうだった。自分の勇気が足りないのもあったけど。

ってことで、②で相談したオタクに紹介してもらったお店に頼んでみることにした。
事前にメールフォームで予約を入れてねってことなので、どういうアレンジメントをしたいかをここで言葉にしていった。
打ち合わせの日程が決まり、店舗に赴いた。事前のメールで「フォトフレームや額縁を使ってみたい」と入れていたので、予めいろんなサイズや形のものを用意して見せてくれた。
ホームページを見た段階で、舞台やコンサートの楽屋花、スタンド花のアレンジメントをやっているのが分かっていた。だから、打ち合わせでは考えていることを全て話して伝えられた。
「AKBの総選挙ってわかりますか?その子、今年の総選挙で初めてランクインできたので、その記念の年だっていうのも入れたくて」って言って「なるほどそれならフォトフレームでその時の写真を入れるのなんて良さそうですね」って返ってくる花屋さんめっちゃ素敵。
話していると花屋さん側からキーワードを引き出してもらえた。「元気いっぱい!ってよりは、シックで大人な雰囲気にしたい」とか、打ち合わせ前には自分の頭になかった言葉が出てきて一気にイメージが前進した。
「私も検索してイメージしてみるので」と、内山命ちゃんの名前をメモしてくれたり、丁寧に仕事してくれそうってか既にしてくれてる。これは期待して良さそう。

そして、「サイドさん(実際そりゃ本名よ)のイメージを私によりはっきり伝えてほしいので、ネットで見つけた画像でもいいので『こういうの』って写真を送ってください」と宿題をもらって打ち合わせ終わり。
15分も話してなかったけど、かなりの手応えだった。自分がしっかり宿題をやれば良いものを作ってもらえるぞ、これ。


そこからは、ひたすらGoogleで花のアレンジメントを検索して、気になるものがあったら保存していった。
外を歩いて花屋さんがあれば足を止め、路上の花壇で「この色の花いいな」って思えば写真に撮った。
パーク内の花壇を見て回るためにディズニーランドとディズニーシーの散歩もした。年パス、サンキューな。
そうしていくと、相談の前から考えていた「真っ赤な花(バラ)をメインにして、周りにオレンジや黄色を含めた花を配する」アレンジメントが自分の贈りたい雰囲気に合ってると強く思うようになった。
これだって画像と、フォトフレームに入れるみことちゃんの写真(総選挙直後にトロフィー持って取材スペースでピースしてるやつ)を送って、「こんなんでお願いします!」とメール。
花屋さんからの返信で「非常に参考になります。赤バラを入れると確かに華やかになって良いと思います」とあって完全にこれで行こうと自分内ゴーサイン。

11月に入って花屋さんからメール。11月3日ごろに制作開始して、11月10日くらいには完成するとのこと。
自分のスケジュールと合わせて、受け取りを11月11日に設定した。いよいよ出来上がりだ、動き出すと一気に進むなと感じた。


③はここまで。次は出来上がりと、“最後の仕上げ”について!