そしてオタクは続く

一歩踏み出す勇気

SKE48全国ツアー岐阜

あの子の卒業公演以来の、SKE48。ホールコンサートで言えばその前日のセンチュリーホール以来。
今年の5月末を境に唯一無二の推しを完全に失った僕らは、いろんな気持ちでいろんな立場にいる。いるんだと思う。
(そうじゃない立場から見ると)スムーズに次の人にたどり着き、気持ちを新たに邁進している人。
すっぱりとSKE48やアイドルから抜けて、Twitterにも現れなくなった人。
そして、SKE48の中で「あの子の次は、この子かな」って存在はいるものの、「やっぱり全力は出せてないな」と自覚する人。
俺自身はイベント自体が卒業公演以来なので、全力を出せるかどうかも分からないけど、まぁこの三つめに近いかなと思う。
今日に会ったみこっ党は、そういう気持ちな人が多かったように思う。「自分だけじゃないよな、そりゃ」と少し安心した。

そもそも今日に岐阜まで行こうと思ったのは、9月のみこっ党(関東支部+握手会来てた東海民)飲みで話題に挙がったからだった。
元は別の人が「岐阜行こうよ!」と煽られてたんだけど、メンバー見ると惣田紗莉渚ちゃん出るし、「なら俺、行こうかな」ってテンションになってその場で応募した。
テキトーに4連で応募したら当たって、「3人も集められるわけない(誘ってた人たちは連番完成してた)」って焦ったところで、別のみこっ党の人と連番できることになった。ただひたすらに、感謝ですね。

連番決まってからというもの、「自分は何をしに行くのか」「楽しめるのかな」とか考えが煮詰まっていた。
他の現場に行ったり、そこの飲みに混ぜてもらった時の“現役”な人たちの話を聞いたり、そこの温度まで熱が上がる気があまりしなかった。
ただ、前日の飲みで「元みこっ党」なんて稀有な人と出会うことができた。出会うというか、再会だった。
2015年の総選挙のなんやかんやしてた時に、一回だけ顔を合わせていた人だった。あぁ、どおりでイベントで見かけた時に「この人どこかで」って気がしてたんだな。
当時の話とか、総選挙後のお互いの辿った道筋とか、いろいろ話した。話が楽しかったのもあるし、巡り巡って声優ユニットのオタク飲みで再会する面白さもあるし、なんか「目の前のこと全力でぶつかって、楽しんでいけばいいんだな!!」みたいなよく分からない結論も自分の中では出たし、実りある飲み会だった。

そして当日。
連番する方は仲がめちゃくちゃ良いわけではないけど、圧倒的なコミュニケーション能力の人で、俺がバリバリで殻に籠もっていた頃でも顔を合わせればそれなりに交流していた。だから波長が合うかどうかみたいな心配はなかった。
俺「何故か来ました!」→「さりちゃんいるもんね!」ってところで挨拶完了。
あちらも今日のお目当てはいるものの、「でも、みことちゃんの時とは違うよね。喉ごと捧げられてはいない」なんてことを言っていた。以後に劇場に入ってる彼でもそうなのだから、復帰第一戦の自分がそういう風に思うのは当然なのだな。

昼公演は1階の後方寄り。でもコンパクトなホールだから遠いとまでは感じず、中央で見やすい印象だった。実際かなり見やすかった。
開演前のホール内で、SKEの曲がインストで流れていた。聴いていて気持ちが暖まっていくのを感じて、ワクワクできてる自分に安心して、そしてまた気分がプラスに向いていった。
ちょいちょいみこっ党の人とも再会が果たせた。そういうことを喜ぶ自分がいた。
さらに開演ちょっと前、2つ隣に見知った顔が来た。推しはまるで被らないんだけど、縁あってTwitter相互になって、たまにしか会わないけどそこそこ長い付き合いの方だった。
一年以上ぶりの再会がこのタイミングなのが、すごく心強かった。今日、行ける気がするって開演前に思った。「よし、今日はゆうゆ(その人の今の推し)をちょっと注目しよう」なんてヘラヘラできる楽しみも増えたw


スタートの、未来とは?→チョコの奴隷→ヨロシク!→マンゴー→詩人、でもう振り切れてた!!
なんだかんだで足掛け10年くらい見てると、楽しくなっちゃうよねー楽しいよねー!

『意外にマンゴー』で、さりちゃんがトロッコに乗って真ん中通路に来て、目線の高さが自分も近くなった。
俺いるよアッピルのチャンス!!ってクソ高まって手をパッチンパッチン叩いてたら、キンブレの色が変わってさりちゃん推し色じゃなくなって、見つけてもらえなかった。弱すぎるw

編注:ここまではそれなりに書いてたけど、新幹線でストロングゼロ飲みながらだったから、疲れと眠気で落ちかけた。
「とりあえず今の気持ちを走り書きさせとかないと!!」と書いたのが以下。

楽しい

楽しい

でも何か足りない

でも楽しい!!!


SKEに居てもいいなと自分を許す。


SKEのメンバーってだけで、基本的に好き



夜公演のユニット終わりで、さりちゃんに見つけてもらった。めっちゃ手振り。そっからめっちゃレスくる!
最後の投げキッス!いさせて!遊んで!!

以上、落ちかけ状態に書いたやつ。
思いの外、端的に自分の気持ちを封じ込められていたと思う。

「みことちゃんいないと、足りないというか突き抜けないよね」みたいなところはあった。
大事な大事な軸を失った感覚はやはりあったし、ちょっとした場面でも「この曲、いつだかのみことちゃんこんな感じだったな」なんて思い出したし。

そんな寂しさを抱えたのとは別のところで、「やっぱりSKEのライブは楽しいな!」とニコニコな自分もいた。
長く聴いて楽しんできた曲があり、メンバーもそれなり以上には知ってる子たちで。慣れ親しんだ場であることは、今も変わっていない。

「何かが足りない」と「楽しい!」は共存するというか、それぞれ独立した気持ちなんだなと分かった。
いつまでも寂しいかもしれないし、いつか寂しくなくなるかもしれない。それはそれとして、次もまたその次も、SKEで楽しく遊んでいたいと思った。
ということで、また行きたいし劇場公演にもまた行こうと思ってる。
「みことちゃんを失っても、SKEは続いている」という、言葉にすれば当たり前のことを自分に刻むことができた。よかった。

惣田紗莉渚ちゃんにたくさん遊んでもらえた!」って話は後日追記で。こうすると追記しないこと多いけど、今回は書きたいね。



ここから追記。書けたね、やったね!

話は9月1日の握手会に遡る。
みことちゃんと関係が深かったメンバーのところに”あいさつ回り”に行ったり、みこっ党飲みの時に聞いたオススメのメンバーに行ってみたりした。
そうして趣向を凝らしたのも、「自分が最もやっておきたいけど、上手くいかないかもしれないこと」に目が行きすぎないようにしたかったからだった。
この流れで書いてるから、当然それは「さりちゃんのとこに行く」ことなんだけど。

「その時その時で自分にとってベストだと思ったことをやる」という自分の考え方の軸、これの影響をもろに受けているのが「惣田紗莉渚さんを自分がどう位置付けるか」というところで。
このポリシー、一つ一つは考え抜いての行動だったと言える一方、後から通しで見るとブレブレになりやすい。
2016年11月から2018年6月までの自分の気持ちの揺らぎっぷりにおいて、対さりちゃんだけで見れば安定していたと思う。ただ、対みことちゃんがあまりに激しく上下動していた。
それゆえの、ストパンでぶん殴られるまでは「さりちゃんとこへ移った俺」な期間があった。振り返って考えると、そう捉えるのが妥当か。

みこっ党に戻ること自体には何の躊躇いもなかったけど、「身も心も惣田さんのモノだよ!」とわざわざ“転入”のあいさつまでして一年も経たずに元の鞘に収まるのが、自分の中で小さな引っ掛かりとして残っていた。
それはみことちゃんが卒業して、“繰り上がり1位”みたいになってからも同じで。これでまたスッとさりちゃんとこ行くん?って自問自答はなかなか終わらない。

いろいろ考えて、いろんな人と話した。
「ここが締めくくりとしてきれいじゃない?」って考え方ももっともだなと思った。それを言ってくれた“彼”がつけてくれた長文コメントへの返事を書けていないな…。
みことちゃんと、これ以上ない思い出を作れた。自分の中でこんなドラマチックな展開ないだろうって気にさせてくれる、そんな軌跡をたどった。
ここで終わって隠居でもできたら、これにて完結!!って感じがするのは間違いない。


考えた結果、行くことにした。行って話したかったから。
3月に観た舞台『トリッパー遊園地』の感想をまだ伝えてなくて、とても素敵だったことはどうしても言っておきたかった。
舞台の話だけしても良かったんだろうけど。みことちゃんとこに出戻った話はしておかないといけないようにも思えた。
そこを触れずに「やぁ久しぶり」ってできないなと。同じチームだし握手会のレーン隣同士とかあったし内山生誕がっつり入ってるから、話題にしたことなくたって「こいつ戻っていった」なんて分かってるんだろうけどさ。独りよがりで面倒な考えだよなぁ。

サ「どーも」
紗「すごい久しぶり」
サ「ほんとそうね」
サ「ここ一年くらい、また内山さんとこ行ってて」
サ「で、卒業ってなって寂しいってなってました」
紗「(みことさんのこと)大好きだもんね」
サ「でも、さりちゃんのこと嫌いになったとかそういうんじゃなくて」
サ「どのツラさげて…って思ったけど来たくて、来てみました」
紗「いいんだよ!来てくれて嬉しい」
サ「そう言ってもらえるとありがてぇっす」
サ「そうそう、今は大富豪(SKEのアプリ。そのまんまトランプの大富豪やるやつ)さりちゃん推しでやってるよ!!」
紗「いいねぇ、さり最近あんまりできてなかったけどまたやってるよ~」
サ「 さりちゃんの声を聞きながら大富豪やるの楽しいねぇ」
紗「ありがとw」

「大好きだもんね」の言われ方の、見透かしてる&慈悲をくれてる感じにこちらは救われたというか。
客商売だからそうそう拒まれることなんてないんだろうけどさ、迎え入れてもらえて一安心といったところだった。
次のループで、無事に『トリッパー遊園地』の感想を言えて、「メインテーマめっちゃ良い歌だよね、励まされる」「わかる~」からの二人で一緒にちょっと歌うというやつをやった!
これは初さりちゃん握手の時にUNISON SQUARE GARDEN好きなので意気投合して「何かが変わりそうな夜だ~」って一緒に歌ったやつのオマージュにもなった(そんな意図はなかったけどw)。
ともかく、また遊びに行くね~くらいの感じにはなれた。ここで「またお世話になります」的な転入発言をしなかったのは、さすがにそれはそうってところで。




握手会レポを追記したかったんじゃない、全国ツアー岐阜の振り返りだよ!お待たせ!!


そんなわけで、「さりちゃん出てるし行こう」となって岐阜に行った。


軽くアップして後ろで髪をまとめてて、すんなり見つかった。
すごくポジション良いなーなんて思いながら眺めつつ、大学との両立で疲れてないかな去年はよく体調崩していたイメージあるしなとか心配してたけど、楽しそうに元気そうに踊ってた。と思う。終演後のツイートで、いっぱいいっぱいだった報告はあったけど。
ユニット『万華鏡』でセンターだったし、ダンスパートでもソロあったし、『いきなりパンチライン』でもセンターで、いろいろ任されてたね。
社会人オタクゆえ、「俺も頑張らんといかんな」などと思ったりw

『強がり時計』とか『Escape』のあたりは特に見惚れてた。表現しようとすると漠然としたものになるんだけど、いやぁいいねぇって見てた。


「見つけてくれた」と感じたのは、夜公演のユニット終わり『地元民たちよ』のラストだった。
「お、来てるんだね」って表情から、めっちゃ手を振ってくれた。
俺の顔が見えたのか、持ってる推し色の赤・水色のペンライトが見えたのか。まぁどっちでもいいけど、あの子は握手会で劇場公演だけじゃなくて「あの日のライブ行ったよ」って言うと「前の方のこの辺にいたよね、見えたよ」と言い当ててくるから、見えたと信じたくなる。
そして惣田紗莉渚ちゃんの特徴というか魅力というか、自分の客を見つけるととてもチヤホヤしてくれる。
ひとたび見つけたら、定期的に手を振ったりウインク飛ばしたり、いろいろ遊んでくれる。それが嬉しくて楽しいから、ずっと注目していたくなる。
自分が言語化できてる部分がこんなところで、やっぱり2推し的な見方をしてるなと思う。もちろん頑張ってほしいとは思っているけど、応援するとか推すとかって言葉とはズレている気がしている。
だからかな、今の自分の中で相対的にはさりちゃんが一番上なんだけど、これを“みことちゃんの次の推し”とは呼べない気持ちなのは。
まぁ、そんな言うほどみことちゃんのこと『応援』していたのかというと、そうじゃないかもしれないけど。でも、好きだって気持ちは全力でぶつけていたとは思う。
そこのところの違いを認識して、咀嚼して、その上で見てコールして赤と水色振って、見つけてもらって遊んでもらって、これが楽しいから今は良いや!!ってことで。

正直なところ、この「みことちゃんいなくて寂しい…」って気持ちを抱えながらも「SKE楽しい!さりちゃんめっちゃレスきた!!最高!!!」ってやってる自分を気に入ってるんだよねw
このまま行くのか、何かが変わっていくのか、わからないけど。楽しいものを追うのは楽しいから、進んでみよう。

『仲間の歌』でピエラー式ケチャ(サイドさんオリジナルの造語)してたらそれっぽく返してくれるし、幕が下りる前に投げキッス飛ばしてくれるし(俺方向にまとめて、って印象)、どこまでも面倒見よく遊んでくれて、「次は劇場公演だな!!」と気持ちが向いた!
まだまだオタク終わらんねぇ、千葉の奥地で働いてる場合じゃないな!!!

そんな感じでーす。