そしてオタクは続く

一歩踏み出す勇気

さぁ、一対一をしよう ― NANA ACOUSTIC ONLINE

配信形式のライブやイベントが一般的になってきている。
11月7日、水樹奈々さんのアコースティックライブの配信で、俺も配信ライブデビューをした。
よくよく考えると、SKE48の劇場公演はこんな世界になる前からライブ配信されていたし見ることもあったのだが、”新しい形”として興った配信ライブとしてはこの奈々ちゃんが初めてということにしておこう。

家事をひと通りこなし、軽くトレーニングをし、シャワーを浴び、パソコンをリビングのモニターにつないで、開演30分くらい前から準備万端となった。
会場への移動がないのは楽な一方、自分のスイッチを入れにくいことが懸念された。早めの準備と、モニター前での待機時間でライブの気分に持っていくことができた。
もともと一人でライブに行く時は会場内でルーティンのようなことをして、最後は席で呼吸を整える時間を作っていた。今回、これに近い行動を家の中でもできたのは大きな収穫となった。今後につなげていけそう。


当日はミュージカル「ビューティフル」の出演日でもあり、事前収録された映像が配信された。
これを「ライブ」というのかは定義を考えたいところだが、こっちがそう思えばライブなんだということにしておこう。

アフタートークを含めて約1時間45分、曲数は12曲。配信前に言われていた約77分からだいぶ長くなり、想像よりも多い曲数をやってくれた。

いいっすね、めっちゃ楽しかった!
アコースティックだから、リビングでゆったり見るのとぴったり合っていたし、時には軽く体を揺らしてみたりと好きなように鑑賞できたのもすごくよかった。
なにより、ライブのクオリティが素晴らしく、そして”通常営業”に近かったのもあって非常に満足できた!

ボサノバのアレンジとなった『COSMIC LOVE』がとんでもなく良くて、奈々ちゃんとチーム水樹がどれだけこのライブに力を入れてくれていたのかがありありと伝わってきた。とても嬉しくて、最高だ。
MCとアフタートーク渡辺格さんと門脇大輔さんが編曲について話していたけど、ライブに向けてどういう準備をしているのか、どういう心構えで臨んでいるのかを知る貴重な機会となった。真摯さとこだわりを感じて、一段と強く尊敬の念を抱いた。
格さんのダジャレ「配信ライブだけど、背信行為はしません」が、かっこいい素晴らしい姿勢だなってライブ後には思えたw

12曲の構成、MCの雰囲気が水樹奈々ライブだなって思わせてくれた。
そういうところからも、奈々ちゃん側のライブに対する想いを想像することができて、これもまた嬉しかった。嬉しかったし、またホールでアリーナで(ずっとやってないけどライブハウスで)遊びたいなと改めて思った。


何を求めて、ライブに行くか。

今回のようなアコースティック関しては、俺はひたすらインプットに針を振り切る。歌・演奏を聴く、表情を見る、込められた意図や感情を汲む。
入れていくことは、もちろん会場に出向いて鑑賞する方がいいだろうけど、画面越しでも十分に得られたようにも思う。
周りを気にせず、ひたすらに自分のやりたいように鑑賞できた。
水樹奈々さんとの、チーム水樹との対面を楽しみきれた。ひたすらに”一対一”ができる配信ライブという形式も、なかなか良いものだと感じた!

「じゃあライブ行かなくていいじゃん」なんて話にもなりそうだけど。ライブと同時に配信されることがスタンダードになる世の中に移行されたら、そうなのかもしれない。
音の迫力を感じるとか、サイリウムの海に浸るとか、誰よりも高く跳ぶとか、「現場ならではのことを感じたい」ってモチベーションがあれば話は違ってくるんだろうな。あと、ライブでしか、現場でしか得られない体験を求めてというのは不変の欲求になりそう。

そんなことを考えつつも、兎にも角にも水樹奈々さんは素晴らしいものを出してくれた。これがとてつもなく、嬉しかった。

そんな充実感にあふれて、翌日の帝国劇場に行った。。。というのは、リピーターチケットを買ったのでその公演を観終わってからまた。