そしてオタクは続く

一歩踏み出す勇気

SKE48全国ツアー岐阜

あの子の卒業公演以来の、SKE48。ホールコンサートで言えばその前日のセンチュリーホール以来。
今年の5月末を境に唯一無二の推しを完全に失った僕らは、いろんな気持ちでいろんな立場にいる。いるんだと思う。
(そうじゃない立場から見ると)スムーズに次の人にたどり着き、気持ちを新たに邁進している人。
すっぱりとSKE48やアイドルから抜けて、Twitterにも現れなくなった人。
そして、SKE48の中で「あの子の次は、この子かな」って存在はいるものの、「やっぱり全力は出せてないな」と自覚する人。
俺自身はイベント自体が卒業公演以来なので、全力を出せるかどうかも分からないけど、まぁこの三つめに近いかなと思う。
今日に会ったみこっ党は、そういう気持ちな人が多かったように思う。「自分だけじゃないよな、そりゃ」と少し安心した。

そもそも今日に岐阜まで行こうと思ったのは、9月のみこっ党(関東支部+握手会来てた東海民)飲みで話題に挙がったからだった。
元は別の人が「岐阜行こうよ!」と煽られてたんだけど、メンバー見ると惣田紗莉渚ちゃん出るし、「なら俺、行こうかな」ってテンションになってその場で応募した。
テキトーに4連で応募したら当たって、「3人も集められるわけない(誘ってた人たちは連番完成してた)」って焦ったところで、別のみこっ党の人と連番できることになった。ただひたすらに、感謝ですね。

連番決まってからというもの、「自分は何をしに行くのか」「楽しめるのかな」とか考えが煮詰まっていた。
他の現場に行ったり、そこの飲みに混ぜてもらった時の“現役”な人たちの話を聞いたり、そこの温度まで熱が上がる気があまりしなかった。
ただ、前日の飲みで「元みこっ党」なんて稀有な人と出会うことができた。出会うというか、再会だった。
2015年の総選挙のなんやかんやしてた時に、一回だけ顔を合わせていた人だった。あぁ、どおりでイベントで見かけた時に「この人どこかで」って気がしてたんだな。
当時の話とか、総選挙後のお互いの辿った道筋とか、いろいろ話した。話が楽しかったのもあるし、巡り巡って声優ユニットのオタク飲みで再会する面白さもあるし、なんか「目の前のこと全力でぶつかって、楽しんでいけばいいんだな!!」みたいなよく分からない結論も自分の中では出たし、実りある飲み会だった。

そして当日。
連番する方は仲がめちゃくちゃ良いわけではないけど、圧倒的なコミュニケーション能力の人で、俺がバリバリで殻に籠もっていた頃でも顔を合わせればそれなりに交流していた。だから波長が合うかどうかみたいな心配はなかった。
俺「何故か来ました!」→「さりちゃんいるもんね!」ってところで挨拶完了。
あちらも今日のお目当てはいるものの、「でも、みことちゃんの時とは違うよね。喉ごと捧げられてはいない」なんてことを言っていた。以後に劇場に入ってる彼でもそうなのだから、復帰第一戦の自分がそういう風に思うのは当然なのだな。

昼公演は1階の後方寄り。でもコンパクトなホールだから遠いとまでは感じず、中央で見やすい印象だった。実際かなり見やすかった。
開演前のホール内で、SKEの曲がインストで流れていた。聴いていて気持ちが暖まっていくのを感じて、ワクワクできてる自分に安心して、そしてまた気分がプラスに向いていった。
ちょいちょいみこっ党の人とも再会が果たせた。そういうことを喜ぶ自分がいた。
さらに開演ちょっと前、2つ隣に見知った顔が来た。推しはまるで被らないんだけど、縁あってTwitter相互になって、たまにしか会わないけどそこそこ長い付き合いの方だった。
一年以上ぶりの再会がこのタイミングなのが、すごく心強かった。今日、行ける気がするって開演前に思った。「よし、今日はゆうゆ(その人の今の推し)をちょっと注目しよう」なんてヘラヘラできる楽しみも増えたw


スタートの、未来とは?→チョコの奴隷→ヨロシク!→マンゴー→詩人、でもう振り切れてた!!
なんだかんだで足掛け10年くらい見てると、楽しくなっちゃうよねー楽しいよねー!

『意外にマンゴー』で、さりちゃんがトロッコに乗って真ん中通路に来て、目線の高さが自分も近くなった。
俺いるよアッピルのチャンス!!ってクソ高まって手をパッチンパッチン叩いてたら、キンブレの色が変わってさりちゃん推し色じゃなくなって、見つけてもらえなかった。弱すぎるw

編注:ここまではそれなりに書いてたけど、新幹線でストロングゼロ飲みながらだったから、疲れと眠気で落ちかけた。
「とりあえず今の気持ちを走り書きさせとかないと!!」と書いたのが以下。

楽しい

楽しい

でも何か足りない

でも楽しい!!!


SKEに居てもいいなと自分を許す。


SKEのメンバーってだけで、基本的に好き



夜公演のユニット終わりで、さりちゃんに見つけてもらった。めっちゃ手振り。そっからめっちゃレスくる!
最後の投げキッス!いさせて!遊んで!!

以上、落ちかけ状態に書いたやつ。
思いの外、端的に自分の気持ちを封じ込められていたと思う。

「みことちゃんいないと、足りないというか突き抜けないよね」みたいなところはあった。
大事な大事な軸を失った感覚はやはりあったし、ちょっとした場面でも「この曲、いつだかのみことちゃんこんな感じだったな」なんて思い出したし。

そんな寂しさを抱えたのとは別のところで、「やっぱりSKEのライブは楽しいな!」とニコニコな自分もいた。
長く聴いて楽しんできた曲があり、メンバーもそれなり以上には知ってる子たちで。慣れ親しんだ場であることは、今も変わっていない。

「何かが足りない」と「楽しい!」は共存するというか、それぞれ独立した気持ちなんだなと分かった。
いつまでも寂しいかもしれないし、いつか寂しくなくなるかもしれない。それはそれとして、次もまたその次も、SKEで楽しく遊んでいたいと思った。
ということで、また行きたいし劇場公演にもまた行こうと思ってる。
「みことちゃんを失っても、SKEは続いている」という、言葉にすれば当たり前のことを自分に刻むことができた。よかった。

惣田紗莉渚ちゃんにたくさん遊んでもらえた!」って話は後日追記で。こうすると追記しないこと多いけど、今回は書きたいね。



ここから追記。書けたね、やったね!

話は9月1日の握手会に遡る。
みことちゃんと関係が深かったメンバーのところに”あいさつ回り”に行ったり、みこっ党飲みの時に聞いたオススメのメンバーに行ってみたりした。
そうして趣向を凝らしたのも、「自分が最もやっておきたいけど、上手くいかないかもしれないこと」に目が行きすぎないようにしたかったからだった。
この流れで書いてるから、当然それは「さりちゃんのとこに行く」ことなんだけど。

「その時その時で自分にとってベストだと思ったことをやる」という自分の考え方の軸、これの影響をもろに受けているのが「惣田紗莉渚さんを自分がどう位置付けるか」というところで。
このポリシー、一つ一つは考え抜いての行動だったと言える一方、後から通しで見るとブレブレになりやすい。
2016年11月から2018年6月までの自分の気持ちの揺らぎっぷりにおいて、対さりちゃんだけで見れば安定していたと思う。ただ、対みことちゃんがあまりに激しく上下動していた。
それゆえの、ストパンでぶん殴られるまでは「さりちゃんとこへ移った俺」な期間があった。振り返って考えると、そう捉えるのが妥当か。

みこっ党に戻ること自体には何の躊躇いもなかったけど、「身も心も惣田さんのモノだよ!」とわざわざ“転入”のあいさつまでして一年も経たずに元の鞘に収まるのが、自分の中で小さな引っ掛かりとして残っていた。
それはみことちゃんが卒業して、“繰り上がり1位”みたいになってからも同じで。これでまたスッとさりちゃんとこ行くん?って自問自答はなかなか終わらない。

いろいろ考えて、いろんな人と話した。
「ここが締めくくりとしてきれいじゃない?」って考え方ももっともだなと思った。それを言ってくれた“彼”がつけてくれた長文コメントへの返事を書けていないな…。
みことちゃんと、これ以上ない思い出を作れた。自分の中でこんなドラマチックな展開ないだろうって気にさせてくれる、そんな軌跡をたどった。
ここで終わって隠居でもできたら、これにて完結!!って感じがするのは間違いない。


考えた結果、行くことにした。行って話したかったから。
3月に観た舞台『トリッパー遊園地』の感想をまだ伝えてなくて、とても素敵だったことはどうしても言っておきたかった。
舞台の話だけしても良かったんだろうけど。みことちゃんとこに出戻った話はしておかないといけないようにも思えた。
そこを触れずに「やぁ久しぶり」ってできないなと。同じチームだし握手会のレーン隣同士とかあったし内山生誕がっつり入ってるから、話題にしたことなくたって「こいつ戻っていった」なんて分かってるんだろうけどさ。独りよがりで面倒な考えだよなぁ。

サ「どーも」
紗「すごい久しぶり」
サ「ほんとそうね」
サ「ここ一年くらい、また内山さんとこ行ってて」
サ「で、卒業ってなって寂しいってなってました」
紗「(みことさんのこと)大好きだもんね」
サ「でも、さりちゃんのこと嫌いになったとかそういうんじゃなくて」
サ「どのツラさげて…って思ったけど来たくて、来てみました」
紗「いいんだよ!来てくれて嬉しい」
サ「そう言ってもらえるとありがてぇっす」
サ「そうそう、今は大富豪(SKEのアプリ。そのまんまトランプの大富豪やるやつ)さりちゃん推しでやってるよ!!」
紗「いいねぇ、さり最近あんまりできてなかったけどまたやってるよ~」
サ「 さりちゃんの声を聞きながら大富豪やるの楽しいねぇ」
紗「ありがとw」

「大好きだもんね」の言われ方の、見透かしてる&慈悲をくれてる感じにこちらは救われたというか。
客商売だからそうそう拒まれることなんてないんだろうけどさ、迎え入れてもらえて一安心といったところだった。
次のループで、無事に『トリッパー遊園地』の感想を言えて、「メインテーマめっちゃ良い歌だよね、励まされる」「わかる~」からの二人で一緒にちょっと歌うというやつをやった!
これは初さりちゃん握手の時にUNISON SQUARE GARDEN好きなので意気投合して「何かが変わりそうな夜だ~」って一緒に歌ったやつのオマージュにもなった(そんな意図はなかったけどw)。
ともかく、また遊びに行くね~くらいの感じにはなれた。ここで「またお世話になります」的な転入発言をしなかったのは、さすがにそれはそうってところで。




握手会レポを追記したかったんじゃない、全国ツアー岐阜の振り返りだよ!お待たせ!!


そんなわけで、「さりちゃん出てるし行こう」となって岐阜に行った。


軽くアップして後ろで髪をまとめてて、すんなり見つかった。
すごくポジション良いなーなんて思いながら眺めつつ、大学との両立で疲れてないかな去年はよく体調崩していたイメージあるしなとか心配してたけど、楽しそうに元気そうに踊ってた。と思う。終演後のツイートで、いっぱいいっぱいだった報告はあったけど。
ユニット『万華鏡』でセンターだったし、ダンスパートでもソロあったし、『いきなりパンチライン』でもセンターで、いろいろ任されてたね。
社会人オタクゆえ、「俺も頑張らんといかんな」などと思ったりw

『強がり時計』とか『Escape』のあたりは特に見惚れてた。表現しようとすると漠然としたものになるんだけど、いやぁいいねぇって見てた。


「見つけてくれた」と感じたのは、夜公演のユニット終わり『地元民たちよ』のラストだった。
「お、来てるんだね」って表情から、めっちゃ手を振ってくれた。
俺の顔が見えたのか、持ってる推し色の赤・水色のペンライトが見えたのか。まぁどっちでもいいけど、あの子は握手会で劇場公演だけじゃなくて「あの日のライブ行ったよ」って言うと「前の方のこの辺にいたよね、見えたよ」と言い当ててくるから、見えたと信じたくなる。
そして惣田紗莉渚ちゃんの特徴というか魅力というか、自分の客を見つけるととてもチヤホヤしてくれる。
ひとたび見つけたら、定期的に手を振ったりウインク飛ばしたり、いろいろ遊んでくれる。それが嬉しくて楽しいから、ずっと注目していたくなる。
自分が言語化できてる部分がこんなところで、やっぱり2推し的な見方をしてるなと思う。もちろん頑張ってほしいとは思っているけど、応援するとか推すとかって言葉とはズレている気がしている。
だからかな、今の自分の中で相対的にはさりちゃんが一番上なんだけど、これを“みことちゃんの次の推し”とは呼べない気持ちなのは。
まぁ、そんな言うほどみことちゃんのこと『応援』していたのかというと、そうじゃないかもしれないけど。でも、好きだって気持ちは全力でぶつけていたとは思う。
そこのところの違いを認識して、咀嚼して、その上で見てコールして赤と水色振って、見つけてもらって遊んでもらって、これが楽しいから今は良いや!!ってことで。

正直なところ、この「みことちゃんいなくて寂しい…」って気持ちを抱えながらも「SKE楽しい!さりちゃんめっちゃレスきた!!最高!!!」ってやってる自分を気に入ってるんだよねw
このまま行くのか、何かが変わっていくのか、わからないけど。楽しいものを追うのは楽しいから、進んでみよう。

『仲間の歌』でピエラー式ケチャ(サイドさんオリジナルの造語)してたらそれっぽく返してくれるし、幕が下りる前に投げキッス飛ばしてくれるし(俺方向にまとめて、って印象)、どこまでも面倒見よく遊んでくれて、「次は劇場公演だな!!」と気持ちが向いた!
まだまだオタク終わらんねぇ、千葉の奥地で働いてる場合じゃないな!!!

そんな感じでーす。

LiSA「紅蓮華」発売記念イベント『ひみつのサイン会っ』東京編・第一部

なんとしても行きたい!と気合いの入った応募はしてないけど、なんだかんだで2年くらいに一回はLiSAのサイン会に行けている。
今回は千葉の奥地への転勤の時期にリリースして、慌ただしい時期ながらも応募は忘れず。転勤先のカレンダーだと当日が出勤日になってたけど、「行くか~」って方に気持ちが向いたので有給休暇。

紅蓮華ツアーは青森公演だけ参加して、またその青森公演も引っ越しやら新しい仕事やらで気持ちが不安定だった時期だったから、100%楽しみきれたか?と聞かれるとYESとは言えない感じだった。
うーん何を話そうかってところで、改めてジングル『紅蓮華』を聞き直す。そこで青森公演のことを思い出した。

『やくそくのうた』でどうしようもないくらいに、泣いたなぁ俺。

泣いた理由なんて、ここの読者ならすぐに察するできるようなことで。それをLiSAに言う?ってところを当日まで迷った。
「LiSAの歌、ライブ」の話が軸になるように話を組み立てよう。そしてLiSAが汲み取ってくれることを信じよう。

当日。
都内某所、前回に行った場所とはまた変わっていて、某所景気いいんかなみたいなことも思いつつ。

LiSAが登場した瞬間に「ああ、好き」って思うチョロさが自分の中に健在で安心した。
なんてったって、見た目で好きになった人だからね、俺。良い反応きて自分で笑った。

軽く挨拶から、サイン開始。一人あたり時間を計ると、30秒くらい。ここでシミュレーションして、話すというかまくし立てることをまとめる。簡潔に、要旨と気持ちがしっかり伝わるようにまとまった。と思う。

LiSA:おはよ~
サイド:ども~
サ:歌詞のところに書いてほしいんだけど…
り:どこがいい?
サ:『やくそくのうた』のところに!
り:おーけー!
サ:ツアーの『やくそくのうた』、泣いたんすよ
り:でしょ?良い曲だよね
サ:ほんとそう!そして最近さ…
サ:ずっと応援してたアイドルが5月に芸能界引退して、その時のことを聴きながら思い出しちゃって
り:ほうほう
サ:寂しいなとか、でも楽しかったなとか、いろいろな気持ちになって。で、
サ:最後の握手会で「さよなら」って言いたくなかったから「また会おうね」って言ってお別れしたんよ
り:おぉ、まさに!
サ:そうなの!『紅蓮華』リリースされて聴いたらこれじゃん!!ってなって
サ:ライブで聴きながら感極まって
サ:「LiSA、俺の為に歌ってくれてる」って思いながら聴いてた
り:そうだよ~(ニヤリ
サ:(はぁん好き)
サ:で、誰だこんな最高な歌詞書いたのって見たら、田淵智也さんというね!!
サ:この大学の先輩、いつも俺に刺さること書いてくれる!
り:同じ知能だから。そこ読んでくる(笑)
サ:もうこの人には敵わないなってww
り:(笑ってる)
り:ここだね~(「さよなら」と「また会おうね」にアンダーライン引いてくれた)
サ:そうそこ!

サイン書いたジャケットお渡し

り:今日はありがとうね
サ:LiSAはいなくならないよね??
り:大丈夫、ついてきて!!!
サ:喜んで!


f:id:fivetimechamp:20191109230316j:plain


「俺の為に歌ってくれてる」に「そうだよ」って返すの、LiSAが俺のエースたる所以が詰まってるなって。
結局その話かよってのはある。これLiSAに話すことかって迷いもあった。でも、これLiSAに話すことだ!と確信が持てたから行った。
結果、話して良かったと思う。
みことちゃん卒業後にリリースされて、まるで見られていたかのような、自分の気持ちが筒抜けだったかのような、そんな曲が現れるなんて。
「歌詞に沿うような最後を迎えられた」って考えると、なかなか素敵な締めくくりができたんじゃないですかね!
卒業を迎えるにあたっていろんな曲たちの力を借りてきたけど、後から別の感じ方のできる曲ができた。
自分の想いを汲んでくれる、繋いでくれる『やくそくのうた』。歌ってくれるLiSA。大事にしていきたい。

夏休みみたいなもんさ 離れたって通じ合ってるんだ
一生懸命生きた証がおみやげになるですね

「さよなら」は悪魔のflavor (I want the promise, I'll want the promise)
「また会おうね」は天使のprayer (I want the promise, I'll want the promise)

置き忘れた言葉 後悔したくなんてないから
それをチェックしてチェックして ダメ押しもいいじゃん!


(LiSA『やくそくのうた』 作詞:田淵智也

NANA MIZUKI LIVE EXPRESS 2019 @ゾゾマリンスタジアム&総括

最後の「かかってこーい!」が終わって、はけていく水樹奈々ちゃんを見送り手を振る。
客席の照明が点灯して、「あー、ツアー終わっちゃったなぁ」「楽しいツアーだったなぁ」という感慨に浸った。
初日2日目の神戸ツーデイズに始まり、ファイナルを含む後半戦の4公演。
12本のうちの6本に参加したのは、実は奈々ちゃんのツアーでは最多の本数だった。
そうなった一番大きな要因は、初日の『Cherish』から始まった企画コーナー「39 Express」によるものなのは間違いない。とんでもない選曲が次々にされていて、天にも昇る心地であった。
ただそれに負けず劣らずというか、今回のツアーは全ての歯車がガッチリと噛み合ったような、何もかも楽しいな!って気持ちで過ごせていた。

マリンスタジアムの奈々ちゃんといえば、2012年の夏ツアーファイナル以来。当時は、2011年12月の初東京ドームをもって”卒業”だって自分の中で決めていたので参加せず。
それでも暇だったし友人に会うがてら自転車で会場まで行って、外から『星空と月と花火の下』で打ち上がる花火を見て「エモい、”終わった”俺にはここから見るのが一番合ってる」とか言っていたのを覚えているw
当時の「自らが課した道に従う」意地を持った自分自身のことは今でも大好きで、そうやって何かを求めて生きてきたからこそ今の自分が出来上がってると思っている。

今年は順当にファンクラブ抽選でしっかり確保して行った。席は3塁側の2階?スタンド最前列。目の前にはファウルボール対策の柵があり、座ると柵越しにステージを見ることになる。
縦横ともにスペースが狭く、振りコピして遊ぶにも飛び跳ねるにも大変…かと思いきや、飛ぶ分にはその柵と、自分の目の前にある柵を支える細めのポールに手をかければ補助になってくれた。
ジャンプがブレて左右にぶつかる心配が薄まり、そして高さも確保できた。これにはテンション上がった。気分はセリエAのゴール裏の隔離地帯だ!ってなって、飛び方がゴール裏のそれになったw


ここからはファイナルを軸にいろんなことを書いていこう。
開演。17時だとまだ日没前だからキンブレは持たず。日が暮れたらいい感じに使っていこう。
開幕の『WHAT YOU WANT』が初日の神戸からもう良い滑り出しだぜ!って感じで、これ一発でギアが入る。
1月のGRACEで初めて聴いて(新譜、ちゃんと聞こうw)雰囲気で掛け合いやっても楽しいねこれ!ってなって、そっからお気に入りの一つになった。
ステージセットの高いところから奈々ちゃんが登場して、その脇をバンドメンバーが固める配置がシビレた。チェリボ永久にいてほしい、ベースの坂本竜太さんの長い足を見せつけながらジャンプ刻んで弾く姿めっちゃ好き。

このペースで一曲ずつ書いていったらとんでもない長さになるねw

『Poison Lilly』は間奏のサイレン音で「HOLA! If Ya Hear Me!」って叫んでマッスルポーズを決めるのが楽しかった。"ボディロッキンで激ヤバな"曲だね!!
(スコット・スタイナー、テスト、ゴールドバーグのトリプルスレットマッチは必見、ある意味で)

3曲め、ファイナルは『革命デュアリズム』で、後半戦はこれが多かったかな。
この曲、自分じゃめったに聞かないけどレボレボパートはライブでやるたびに着実に覚えていってる気がする。自信ないところは雰囲気で叫んでるけど!
初日は『Bring it on!』で、『It's in the bag』『Naked Soldier』もここ。『Naked Soldier』はアルバム「Rockbound Neighbors」の中でもかなり好きな曲だな。

イントロ即はー好きもう踊る!!!!ってなるのが4曲目『What cheer?』だった。シンプルな振り付けだし、一度しっかり覚えたものはそう忘れないんだなってニコニコ笑顔で踊りながら思った。
「39 Express」に負けじと5曲目が熱い。『Heartbeat』『恋してる…』『フリースタイル』。2019年もフリースタイル口上で飛べる喜び。『恋してる…』踊ったの何年ぶりだろう!
この中では『Heartbeat』がいちばん好きというか、今の俺が欲してるのがこの曲だった。初日でイントロのギターがきた時に歓喜の声をあげ、ファイナルできた時も「おかえり!!!!」と叫んでいた。
今後も出てくるけど、5月末の件に向かって行くにあたって自分を支えて高めるためのプレイリストがあって、そこにしっかり入っていたのが『Heartbeat』だった。そこを突くような選曲をしてくれたのが、とても嬉しかった。

バンド・チェリーボーイズの紹介曲。いつもなら座って一息つくタイプの俺だけど、今ツアーの『Future Express』は初めて聴いた時からすっかりお気に入りで楽しみの一つになっていた。
以前のツアーでも明るい曲調が基本だったけど、「未来に向かっていこう!」って前向きな歌詞がまぁ今の俺には何よりも刺さる。
ライブBlu-ray買ったら飛ばさずに見るしなんならどうにかして音源化してプレイリストに突っ込みたい。

『REBELLION』初めまして(配信限定曲に対する守備の薄さ露呈)で、神戸から帰って買うか迷ったけど敢えてツアーとともに育てていくことにした。
前後に強いのがきていたから、自分の中で育ちきらず。次に向けてしっかり聞き直していきたいと思う。

前半に『ETERNAL BLAZE』が来るのは、俺としては願ったり叶ったりというか。体力的に余裕がある方がしっかり聞ける。
ここ2,3年、ここ1年だと特に、歌詞に込められた想いを汲んでいきたいなって気持ちが強い。nano.RIPEに育ててもらったり、曲からイメージした何かをアウトプットしたりしてきたからね。
エタブレは熱いとかオレンジとか叫ぶとか飛ぶとかあるけど、元をたどると俺はその言葉の強さに惹かれていた。まぁ熱いし叫ぶし飛ぶんだけどさ。
この時期に、歌詞をしっかり噛み締めていこうと思える曲順で歌ってくれてありがたい。神戸の2日間では特に強く思った。

エタブレ終わりが「39 Express」。
静岡の『ひとつだけ誓えるなら』までで、もう全ての気持ちが空に向かっていったような清々しさを感じていたのに、ファイナルで季節を超えて『真冬の観覧車』だなんて。素晴らしいでしょう。
2001年12月のアストロホール、奈々ちゃんのことを知って、その歌をすっかり大好きになってしまった中学3年生当時の俺。
受験勉強の佳境のこのタイミングで、子供の自分だけでライブに行くのが叶うはずもなかったこのアストロホールでしか歌われていなかった『真冬の観覧車』は、1月生まれの奈々ちゃんにあれば一生聴けないと思っていた。
そんな『真冬の観覧車』を、大切に歌ってくれて、感謝の気持ちが溢れていった。これでようやく、1stアルバム『supersonic girl』を全てライブで聴けたね。17年近くかかったけど、17年ずっと奈々ちゃんに付いてきたわけじゃないのにしっかり『真冬の観覧車』に立ち会えて、良い時に戻ってこられたと思う。
自身の200公演目にこういうの持ってくるあたり、ロマンチックなことしてくれるよね。
『真冬の観覧車』はシンプルに初めて聴けて嬉しい!って気持ちだった。
他に俺が聴けたのは、『Cherish』『White Lie』『WINDOW OF HEART』『FAKE ANGEL』『ひとつだけ誓えるなら』だった。
個別に書いた『Cherish』『WINDOW OF HEART』、そして『ひとつだけ誓えるなら』の3曲は、「今このタイミングでまさに聴きたかった曲」でもあった。『Heartbeat』と同じプレイリストに入ってた曲たち。
この企画で歌われた曲のうち、プレイリスト入りしていたこの3曲が自分のいる時に歌われた。感謝しかないよ。
順番もすごく素敵に聴けたと思う。
初日はまだまだしっかり5月末を引きずっていて、そこで聴く『Cherish』がとても響いた。
自分なりに前向きになりつつあったころに『WINDOW OF HEART』でまさに「心の窓から見上げてみよう 未来 ほら涙ふいて」って押してくれた。
そして、”あなた”が好きだって気持ちは変わらないよと、それでも前に向かっていくよと『ひとつだけ誓えるなら』に乗せて俺も誓えたかなぁ。

きれいにまとまったなと、まとめてくれたなと感じる。
1月のGRACE、3月のナナラボ、7月から9月のツアー。単なる日程の妙なんだけど、自分にとってこの大きな大きなタイミングで、他でもない水樹奈々さんがたくさんのものをもたらしてくれた。
好きな声優、歌手、ミュージシャン、アイドル、いろいろいるけど。その中でもずば抜けて”ヒーロー性”が高いのが、俺には水樹奈々なんだなって。強く強く思う。
そう感じられるのはきっと、5月末に向かって自分が頑張ったというかしっかり向き合いきれたと心から思えているから、ってのもあるのかな。

話が膨らむね。「全てのギアが噛み合った」「新しい曲たちも好きで楽しかった」というのに嘘はないんだけど、やっぱり「39 Express」が自分にとってはLIVE EXPRESSのいちばんの贈り物だったな。ありがとう奈々ちゃん。

39 Expressで”やられた”後だから、その次の『SUPER GENERATION』か『New Sensation』は自分史上最高に浮ついた感じで聴いてたw
スパジェネは特にトップクラスに好きな曲なのにもったいない!けどそれが39 Expressの威力!!!
はぁ…真冬の観覧車ちゃん…って呆けて聴く『New Sensation』も悪くないですなっ
『Cherish』や『WINDOW OF HEART』の余韻を感じながらの『SUPER GENERATION』も素晴らしかった。スパジェネが元から俺の心を掴んでくれるし、39 Expressの後がこの2曲で良かったのかもしれない。

初日の『Take a chance』で「これはいよいよ俺みたいな老兵向けのセットリストになってるな」と確信した。
ゆるい振りコピ大好きな俺は、『What cheer?』とともにこの曲が全公演で歌われているのがなんか嬉しい。ライブだと「きーみーのぉ↑」って語尾上がる時があるのも好き。

チームヨーダ清水エスパルスをイメージしたダンスでトニーニョの飛行機パフォーマンスしたら一生推したな!!!

新曲『SUMMER PIRATES』楽しいねぇ!
これもダンスを真似してゴキゲンになっちゃうやつだね。サビの「待ったなしよ」のあたりの手を横からふらふらーっとやるやつ(語彙力)と、「スタートはいつでも!タイミング制するだけ」の内に外に指圧するぜ!ってやるやつ(例えかたな)が特にお気に入り。もうソラで踊れる気がする。来年の夏もぜひ。

『HIGH-STEPPER』と『The NEW STAR』で入れ替わりのところ。
『The NEW STAR』はライブだと初めましてだったかな?今年のGRACE以降、『SMASHING ANTHEMS』もよく聴いてたから「いいのきたねぇ」って喜んでた。
そして『HIGH-STEPPER』のイントロからのかっこいいやつを見るのはアガるね!ここも『SUMMER PIRATES』同様にサビの締めくくりのビシビシッって振りが好きだ。

ダンス曲の締めは『Take a shot』、古くからの友人とよっ久しぶりって再開したような気持ちになる。
shotで撃つ構えする時にケニー・オメガになるのが再開前からの俺の変化ですかね。あ、ケニーの帽子を被ってチェリボのケニーを応援するみたいな自己満足設定つけたら、39 Expressや1月のGRACEでとんでもない曲がやってくるというねw
縁起物として大事にしていこう。

なか卯の話をしがちなここのMC、他の声優さんとの交流もよく語られて楽しかったね。
水瀬いのりさんに「20代で結婚なんて甘い!」と言い放つのは39歳にして業界のトップを走る奈々ちゃんだからこそっすねぇw


タオル曲でこれまたお久しぶりの『PROTECTION』!タオルの振り変更はきっと客席のスペースが狭い時でもやりやすいようにってとこかな。
他のタオルは実家に置きっぱなし。手元に唯一あるLIVE ATTRACTIONタオルがちょうどいいという。古参イキり。
それはともかく、改めて『PROTECTION』聴いてこれまた歌詞に励まされるなぁなんて思ったり。
歌詞から入れていって一緒に歌って気持ちを高揚させていく今のスタイル、奈々ちゃんに来ると再発見がたくさんあるな。

キャプテン感のあるブリッジムービーを挟んで、メインイベント『METANOIA』は自分との相性もけっこー良い気がした。
イントロのギターかっこよくて掴みが良いし、コーラス歌ったりBメロでクラップしたりしながら熱くなれたね。
そっから『TESTAMENT』か『Vitalization』。これはもうどっちが来ても、さぁ!騒げ!!って気分で荒っぽく暴れるのがまぁ楽しい。この分かりやすくアガる繋ぎが良いね!
ファイナルでやった『FINAL COMMANDER』は復習きっちりやらせていただきます!(配信あっただろう?w)

本編ラスト前のラッシュが、『MASSIVE WONDERS』or『UNBREAKABLE』→『suddenly ~巡り合えて~』『Astrogation』とかもうこれ絶対楽しいやつ!!!!!
コテッコテに飛ぶのは後ろの2曲だけど、ここにくるともうリミッター解除の全開だって感じで終わるとまぁ息が切れる。もっと鍛えていこう。
MASSIVE WONDERS』の「今ここにいることそれが僕の真実」って歌詞にハッとさせられた。昨年あたりからこういうことよく思っているからね、刺さるよね。
遠征前の朝に東京ディズニーランドに行って、スペース・マウンテンに乗りながら『Astrogation』を高らかに歌い、そしてライブで『Astrogation』を楽しむコンボはめっちゃ楽しいからオススメ!年パス持ちならではの技w

本編ラストは『サーチライト』。これはシングルで聴いた時から好印象で、ナナラボのライブビューイングでケータイのライトをかざして~やったのも楽しくて、あぁ早くライブでこれやりたいなって楽しみにしていた。
ライブの締めくくりにとても良い温度感だし、この曲もやっぱり5月末に向けたプレイリスト入りしてたし、いろんな気持ちになった。
これからもいろいろ楽しいことワクワクすること見つけながら、その先にある何かを見つけていけたらいいねぇ。

アンコールは、フォークリフト型トロッコで『No Limit』、降りてから『時空サファイア』or『十字架のスプレッド』、『Born Free』、『POWER GATE』の4曲。
『No Limit』はセンターステージ前の席だった神戸2日目に、間近でイタルビッチさんとダンサーさん(誰かは忘れた)との濃厚な絡みを見てイヤァオ!
『時空サファイア』と『十字架のスプレッド』のアンコール2曲目に来て異様に安心する感じね。このポジショニングで聴きたい曲ってある。

奈々ちゃんも言ってたけど、俺にとっても『Born Free』はツアーを通じて大きな存在に育っていった。
真っ直ぐに前を向こうってシンプルなメッセージが多い奈々ちゃん曲の中で、悩み苦しむ中でも生きていこうってのが「喜びも悲しみも総て奏でよう」ってところに表れていて。
「よし、俺もやるぞ」って拳をギュッと握れるような一曲。強くなりたい。

最後に『POWER GATE』、セットリストのどこにいても沸けるし、大ラスだとしっかりまとめ上げてくれるよね。
ここで最後の力を絞り出して飛ぶのが気持ちいいんだ。何度やっても。



古い曲も新しい曲も、よく聴く曲も久しぶりな曲も初めましてな曲も、それぞれを楽しみ、そしてそれぞれとしっかり向き合えたなと思えたツアーだった。
今この瞬間にぶつけたい気持ち、どこか(まぁある一人へなんだけど)へ飛ばしたい想い、自分の全てを持って水樹奈々さんと”1対1”できた。
みんなで楽しもう!ってのを拒むことなく、その中にあって奈々ちゃんからしっかり受け取り、そして俺はこうだと自分の中に落とし込んでいく。動きでも考えでも気持ちでも。
何度も参加した奈々ちゃんのライブで、何度も聴いた奈々ちゃんの曲たちで、改めて”1対1”することで掴めた感覚もあったし、「この曲でこんな泣きそうなほど熱くなるなんて」ってこともあった。『MASSIVE WONDERS』とかね。
ステージ上のクオリティが良いっていうのはもちろん前提なんだけど、インプットする自分次第でいくらでも楽しくなるし”新しく”なるんだなって思うことが本当に多かった。
ここまで充実した気持ちで奈々ちゃんのライブに参加できた、それが今の自分なんだなと思う。いやぁ楽しかった。

来年のツアーがもう日程まで発表されて、それがアルバムツアーと。いつからかニューアルバムが出るのを待ち焦がれてる自分がいたんだよね。嬉しい。
とりあえず行きたい場所の宿は確保して、なんか全部回る前提で動きたいなとすら思ってて、でも小さいキャパのホールが多いから狙い撃ちするのもいいいなとか、いろいろ検討してる。
今からそうやってワクワクしていることが、今回のLIVE EXPRESSへの俺の評価ってことになるかな。同じように、そしてもっともっと、楽しめる2020年だといいな。

5月末で空いた穴そのものが埋まったわけじゃない。
その代わり、空いた”容量”を奈々ちゃんに対して向けていって、そしてこの充実・満足となったんだと感じている。
そうやって前に進んで行くんだな、俺は。
(と、これで広夢さんへのコメント返しが一部分だけでもできた形になるだろうか、読んでるかなw)