そしてオタクは続く

一歩踏み出す勇気

雨宮天ライブ2020 “The Clearest SKY” @幕張

遂に。
満を持して。
長年ここを読んでくれている方は、そう思っていることでしょう。
結果は「順当に"始まった"よ」の一言で終わるけど、まぁゆっくりしていって。


雨宮天さんのライブは、2016年のファーストライブと2018年のファーストツアーに行こうとしていたけど、他のスケジュールとかの都合でお流れになっていた。
スケジュールと、あとは自分のキャパシティの問題もあったんだと、振り返れば思う。

この幕張でのライブを知ったのは、TrySailのメルマガだから昨年の9月かな。この時は「ずいぶん大きいところでやるようになったな」くらいに思っていた気がする。
発表直後は様子見をする気すらなかった。でも各種先行販売が終わって、12月21日の一般発売が近づいてきたあたりで急に行きたい気持ちになってきた。
12月のこの時期、"あれ"から半年が経っていよいよ行き詰まりを感じるというか「なんか足りないよね」が顕在化してきていた。
一般発売の報もたぶんメルマガなんだけど、今がタイミングだなというか「ここでひとつ、撃ち抜いてくれませんかね」と、すがるような願望が少し混じっていた。  
スケジュール的には2日目だけ行けるってことで、一般発売で無事に確保できた。スタンドの3階席ってことで、まぁ始まりの場所としては妥当だよねとか思ったし、上からじっくり眺めるのは2019年夏にだいぶ楽しんで自分に合ってる見方でもある。
年末年始に「2020年の一本目のライブ、雨宮天っす」と話すと、何人か「お、ついに」「『群ガラ』以来の」みたいな反応をしてきた。俺のことをよく分かってらっしゃる!  

 

曲の聴き込みは年が明けてから、10日くらいあれば十分だった。ファーストライブとファーストツアーの時にもじっくり準備期間を作っていたので、2ndアルバムまでは揃っていたし、以降の曲も配信で手に入れた。
最新シングルの『PARADOX』はOPになってる『理系が恋に落ちたので証明してみた』でチェックしつつ、ライブ前日からカップリング『一番星』と併せてフルで聴いていった。
この準備段階で、自分自身が雨宮天さんに対してかなり仕上がってきているのが感じて取れた。
それが"足りない何か"を求める飢えからくるものだとしても、誰でもいいわけじゃない。「この人を迎え入れられたらいいな」という気持ちが高まっていった。   

 

ライブ2日前にナタリーのインタビューを読んで、懐かしさと共に期待はさらに高まった。雨宮天さんはやはり、しっかりと考えて発信してくれそうだ。

もう5年以上前になるんだね、「ラジオどっとあい 雨宮天の群青ガラパゴス」にメール送りまくった日々。  

「思ったこと、考えたこと、行動の“理由”を教えてほしい」なんて珍しいことを求められて、そこにスイングしまくってとても楽しかった。自分に合ってる人だと、間違いなく思えた。  

だからこそラジオが終わった後、そのまま追いかけるか慎重になった。群ガラの時のようなやり取りができる環境から外れてしまったら、雨宮天さんを自分は見ていられるのか。
TrySail結成前のトラハモ公録で『Skyreach』を見て聴いて、「まだ行く時じゃない」と判断して、そこからは遠くから動向を見ることにした。
2014年春から夏のことなので、かなり前だね。内山命ちゃんの総選挙で初めて熱くなった2015年より前だもの。
「タイミングを図る」とか「機が熟すのを待つ」とかとは少し違う気がするのだけど、「一人喋りのラジオを始めたら起こしてくれ」って感じだった。TrySailの3人で週替りとはいえもうとっくにやっているのに、聴いてないんだけどさ。

昔話はともかく。ライブでの演出面を含めて何かしら意図したものを出して、それを自分が拾い上げていけそうだなと。群ガラでやっていたことをやれるかもしれないなと、インタビューを読んでワクワクした。
このインタビューと直前のブログ(ブログだけは毎回読んでる)から、こんなライブだといいなと理想を膨らませて臨んだ。初参加のライブでありながら、久しぶりに手合わせする感じで、とてもおもしろい。

さらにわくわくさせてくれたのが、バンドメンバーに知ってる人がいるのが分かったこと!
新谷良子さんのピンクバンビバンドのキーボードを務めている荒幡亮平さん(りょぺす)が、このライブの情報をリツイートしていた。最高やんそれ。
りょぺすの演奏、見て聴いていてとても柔らかな印象を受けるのが好き。優しくて穏やかなときもあれば、艶っぽくかっこいいときもある。
直前になって思わぬ嬉しい追加要素がやってきた。

 

ライブ当日。

なんか漠然と『Fleeting Dream』が聴きたいなとの気持ちが起きた。
この曲はもともと好印象で、雨宮天さんで好きな曲を挙げれば5番目くらいまでには出てくると思う。ただダントツで一番というわけでもなかった。
この欲求はなんだろうと、歌詞を眺めながら聴いていた。ライブ前には分からなかったけど、そういう気分なんだろうということで。
歌ってくれたら分かるかもしれないし、ライブ後には何か見えているかもしれない。
いわゆる「回収したい待ち曲」ってほどの入れ込みじゃないけど、一つのポイントができた。

会場に着いて、グッズ販売がすぐ買えそうなので見てみることにした。
パンフレットって買ったり買わなかったりなんだけど、インタビューとかコメントが気になって買うことにした。


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かわいい。


席は下手側のスタンドで、3階。最上層の一番前で、手すりがあって視界は開けていた。
通路も兼ねてるみたいで席の前がかなり広かった。場合によっちゃ何でもできる環境で、良いところを引けた。
服は青が推奨らしいんで家にある中でいちばん青だった、ドイツのシャルケに移籍発表されてすぐに注文したラウール・ゴンサレスのユニフォーム。
サッカーユニでライブは好きじゃないんだけど、青を優先した。次までにはちゃんと自分内ルールを守れるものを用意しておこうな。

開演まで割といつも通りの準備をしながら、「あぁこれどう考えても入れ込んでる」って自覚した。頼むぞ、俺が欲しいものであってくれ。

開演。
1曲目の『Defiance』の歌い出しで面食らった。
思った以上に歌声が太くて強い!
アルバムを聴いていて、かっこいい曲をしっかり歌いこなしている印象はあったんだ。その印象をライブで上回ってきた。すげぇ。
続く『Eternal』も良い感じで、どちらも曲終わりで「これは良いんじゃないですかねぇ!!」とか言いながら拍手してニコニコしてた。
そっから3曲目のイントロ。やった、『チョ・イ・ス』だ!!めっちゃ好き。
一転して明るい笑顔でステージを歩きながら歌う雨宮天さん。サビの振りを見ながら、2014年12月に行った『月灯り』のリリースイベントで『チョ・イ・ス』を歌った時のことを思い出した。
サイエンスホールでいっぱいいっぱいに指を指していたなぁ、それがどうだ幕張メッセでめっちゃ楽しそうじゃないか。
初ライブ参加のくせに感慨深くなるポイントがある。
ってか、Defiance→Eternalからのチョ・イ・スとか、いい感じに翻弄してくれるじゃん。いいぞ。

早々に「これは良いライブ」と満足しそうなところで、決定打が入ったのは『Abyss』だった。
ここで「声優として歌う」という彼女の軸が見えた気がした。見えたんだとしたら、声優というか役者ってことなのかもしれないけど。
歌の世界を表現して伝えようというのが、声と表情と動きと演出と、あらゆるものに詰まってるように感じられた。『Abyss』の歌詞が深く深く、自分の中に入っていった。
こんなアウトプットされちゃ、もうたまらんでしょう。映像化されるんで、早く買ってまた見たい聴きたい一緒に歌いたい(夜もヒッパレ感)。

俺の最高潮は9曲目から11曲目、『メリーゴーランド』→『羽根輪舞』→『VIPER』の艶めかしゾーンだった。
雨宮天さんが衣装替えでステージ降りてる間の映像とモノローグの時点で「これ絶対に『VIPER』くるやつじゃん」ってわくわくした。そもそもこの朗読の怪しげな雰囲気が大好物だった。さぁこい、こい、と気が急いてしまうほどに。
『メリーゴーランド』で椅子に座り、手を拘束され、目隠しされって状態で出てきたときもう「それ!そこまでやるのは!最高!!!」って気分が高まりまくった。たしか着席してたからジッとはしていたんだけど。
『羽根輪舞』への繋がり方もきれいで、すっかり魅入られていた。準備期間ではめちゃくちゃに刺さってたわけじゃないけど、ここ組み入れられると跳ねるね。
『VIPER』は初めて聴いた時からマークしてた。ライブで狂いまくれそうな印象しかなかった。まして、本番のステージでここまでガッツリ演出を加えてくれるなんて最高に興奮した。興奮したってか完全に滾った。KING OF STRONG STYLEを体現して目の前の壁にボマイェしまくってたw
もちろんVIPER故にRKOに入る前の床バンバン叩くのも忘れなかったよ!中邑真輔ランディ・オートンの混合とか正気じゃないくらいまでアガった。
ノローグのときの照明の使い方も効果的で、すっかり心を鷲掴みにされたパートだった。こんな素晴らしいもの見せてくれるとは、期待を超えていってくれた。
そして『VIPER』終わりで雨宮天さんが引っ込み、バンドの演奏が繋がった。そこで!りょぺす!キーボード!かっこいいやつきた!!
楽器というか音の名前よくわからんけど、ピンクバンビバンドでもやるやつで色気あって最高のやつだった!ありがとうりょぺす、違う名前で呼ばれていたけどアナタがバンマスなので「完全に知らない現場」じゃなくなってたよ!!!


ここからは、もう始まった確信の後なので簡単にまとめていくねw

『火花』: バックボーンにある昭和歌謡な雰囲気。というか、『テルミドール』を感じてしまったんだけど、好きになってもいいすかね?(もう好き)
『RAINBOW』→『Lilas』:歌ってねパート。まぁ俺は全曲一緒に口ずさんでるから、腹から出すかどうかの違い。
『RAINBOW』で必死の裏声も討ち死にw その悔しさを晴らすハァーアーアーアアァー!
『PARADOX』:可愛くてキレた
Velvet Rays』から:4曲連続で暴れてくれるのすご

本編ラストはデビュー曲の『Skyreach』だった。
群ガラ放送終了後に、視察と称して見に行ったトラハモ公録で聴いたのが2014年8月。この時は線が細くていっぱいいっぱいで、「(俺の中の)第一線で頑張ってもらうには早いな」と判断することになった因縁の曲だ。
そんなことをツイログで振り返らないと思い出せないくらい、力強く、かっこよく、そして雨宮天さんの気持ちが生き様が大爆発していた。
こんなん見せてくれたらね、こっちも火がつくってもので。見事に爆発炎上して締めくくれた。

アンコールまでたどり着いたところではすっかり楽しい最高な気分に浸りきっていたから、穏やかな気持ちで『GLORIA』を愛でて、楽しく跳ねながら『一番星』で遊んで、『Song for』で不意に泣きそうになってた。
あー終わりかー、『Fleeting Dream』やらないかーなんて思いながらも、そこは不満とか残念とかじゃなくて、次への楽しみに取っておいてくれたんだなってことで納得していた。
なんなら『Fleeting Dream』の歌詞引用でブログ締める準備までしてたんだけど、それもお預けだねw
まぁ、この曲やったやらないとかじゃないね、このステージ作り上げてくる雨宮天さんをただただ讃えたい。

MCでは色々と話していたけど、これを受け止められる立場じゃないのが自分の今現在だなと。
5周年のライブで「これが、皆さんが応援して作ってくれた雨宮天です!」なんて言葉を言ってくれるなんて、ファン冥利に尽きるよね。羨ましい。
無理くり思い込めば、群ガラ時代に送った言葉が何かに繋がってくれたら嬉しいけど、こう書いてる自分に手応えがないから言い張るのは止めておこう。
あーでも、今日この地にたどり着いたよって報告くらい、何かしらで伝えておきたい気がする。ここ検索して読んでおいてくれると楽でいいんだけどww

しばらくライブの予定はないようで。今の俺がメインで見てる人たちはツアーファイナルで次の予定を言ってくれることが多いから、この不透明さに不安になっちゃう。
MCで言ってることとかブログから察すると、今後を見据えてくれているみたいだし次の機会をじっくり待つこととしよう。
その間、出演してるアニメを見て、ラジオ聴いてメール書いて、チェックできるものからおさえていこうかなと思う。
お、普通の声優ファンっぽい所信が芽生えている。

このタイミングまで初ライブ参加を引っ張ったのが、完全にハマったと思っている。
自分の性分から、いくら評価してる人でもその日その時のライブやイベントを楽しめないと、「成長過程を見てるから」で通うことはできなかったと思う。
まるで有望な学生選手を見続けるプロクラブのスカウトのような、はたまた新卒で獲得してすぐに他クラブにローン移籍をさせ続けて成長を待つビッグクラブのような、何をもったいぶっているんだって感じもするんだけどね。
結果、最高な状態(今回が初のバンド編成あったのもタイミング良かったね)でのライブを、自分も受け入れ体制バッチリで入っていくことができた。


ということで、2020年1月19日付けで、俺も青く染まって雨宮天さんを見ていこうと思う。
頼むぞ、活動休止とかしないでくれよ?路頭に迷っちゃうぞw

あと呼び方どうしようかね、群ガラ時代の「雨宮さん」「雨宮天さん」呼びは改めたほうがいいとは思うんだけど。
天ちゃんかなぁ?「天山」の語感があってテンコジ世代としてはどこかこっ恥ずかしいんだよね。
あ、そうだ。ライブ中のみんなの「天ちゃん!」に紛れて、手すりをリングのトップロープに見立てて左手で掴み、右手を伸ばして「天山!テンザン!」って叫んでタッチを要求する小島聡選手ごっこしたの楽しかったよww
まぁそれはともかく、天ちゃん呼び、慣れていきましょうかね。8年くらい経てば内山命ちゃんもみことちゃん呼びできたし、できるようになるでしょう。

というわけで、天ちゃん、今後ともよろしくお願いします。
それでは。