そしてオタクは続く

一歩踏み出す勇気

最後の推し事の期間で聞いた音楽の話その2

その1では初動でよく聞いて気持ちを立ち上げたりな曲について書いた。まぁ、初動“から”聞いてたって感じではあるけど、特に活躍してくれた時期ってことで。

その後、『オルゴールとピアノと』(②プレゼント編)、『ひまわり』(③お花編)と水樹奈々さん曲との“1対1”で内山命ちゃん卒業への準備は進んでいった。
4月末の連休に入ってから視点を変えて、次の世代や自分の根っこの部分からアイディアを引っ張ってみた。



今年の10連休、アメリカ・アナハイムのディズニーランドに行った。
その期間、内山命ちゃん卒業関連で考えていたのは③お花編で書いた「花に添えるメッセージ」の他に「最後の握手会で何を話すか」ということだった。
何十枚と持っているわけではなかったから、しっかりまとめ上げる必要があった。過不足なく言葉をつないでいかないと、限られた時間で伝えられない。
花に添えるメッセージも字数が限られていたので、これらを同時に考えるのは理に適っていたな。振り返りで気づいた。

行きの飛行機で眠れなかったので、オーディオプレイヤーに入ってる曲を見ながらヒントになりそうなものを探していた。
インターネットがつながらないから、自分の中に深く入っていく感覚になるくらい集中していた。だから眠れなかったところもある。

見つけたのは、出発前に取り込んだ最新のアルバムと、15年近く前の懐かしいアルバムからと、対象的な2曲だった。
どちらも歌詞を全て貼り付けたいくらいに、何もかもが!俺のために!!って感じられた。


・『約束のアステリズム』水瀬いのり

Catch the Rainbow! 【初回限定盤】

Catch the Rainbow! 【初回限定盤】

だからまたね 君に叫ぶよ

だからまたね 二人の約束ね

見えなくなって
何も聞こえなくなっても
君まで届くように

あと少しで
君と離れてしまうけど
いつかまたここで逢えるように
きっと
(水瀬いのり 『約束のアステリズム』 作詞:藤永龍太郎(Elements Garden))

6月末に日本武道館のライブあるけど、絶対これ歌うだろうし泣きそう。
5月末までは「あと少しで」ってところが強く強く強く刺さって、あぁ寂しいって気持ちとできること探してやりきろうって気持ちが同居した。
そして”またね”とは順当には言えないこの状況を想って、それがまぁ切なくて。
水瀬いのりさん、このまたとないタイミングで、とんでもない曲を持ってきてくれたな。。。


そもそも水瀬いのりさんの歌を聞き始めたのが、ここんところ名前出しっぱなしだなでお馴染み、ゆりかごくんのおすすめというね。
彼に「1stライブに来ませんか?」と誘われた2017年の春先だった。たぶん1stアルバム発売のタイミングで、その時はまだライブそのものの発表はなかったと思う。
そこからアルバム聞いて良いねってなって、ライブ決まって行くことになって行って「めっちゃ良いね!」って感銘を受けた。
その次のツアーはタイミング合わず行かなかったけど、2ndアルバムは聞いていた。そして今年の3rdアルバム『Catch the Rainbow!』へと至り、そこに『約束のアステリズム』が収録されていた。
一人で生きていたら間違いなく巡り合わなかった曲。ゆりかごくんサンキューな!ってのと、人とのつながりってのと、辿ってきた道に無駄なんてないなってのと。いろいろ思った。


そしてそんな最新の水瀬いのりさんを聞きながら、「ずっと前から聞いていたじゃない、締めくくりにふさわしい、お別れの歌」と思い出して久々にこの選曲をした。

・『In my Heart』 影山ヒロノブ
ゲーム「機甲武装Gブレイカー レジェンド オブ クラウディア」エンディング曲。
元々はJAM Projectとしての曲だけど、俺は影山ヒロノブさんの(セルフ)カバーをずっと聞いていた。
リリースはJAM Projectの方が2002年あたり、オタクとしてのほぼ原点だ。

Cold Rain

Cold Rain

青い星の宇宙の下 今夜 長い旅の終わりに
サヨナラを君に 告げよう
永遠に続く時の中 きっといつの日にか
僕らは もう一度 巡り合えるさ
(影山ヒロノブ 『In my Heart』作詞:影山ヒロノブ)

出だしからもう、5月末への自分の気持ちを詰め込んだようなね。
『約束のアステリズム』で涙腺にきてたけど、続けて『In my Heart』聞いたら飛行機の中で涙を流していたよ。よかった、深夜の機内で。
言葉にするのが難しいというか、全ての歌詞に自分を投影してしまった。いちばん伝わるのが「歌詞を読んでね!」ってことになるくらい。

ただ、そんな歌詞まるまる引用して話をしたって、みことちゃんにはきっと何も伝わらないなと。
「借り物の言葉でテメエを語るんじゃねぇ」と、宇宙を股にかける行商人(アニメ『ヴァンドレッド』のラバット)に言われて育ってきたんで、ここは俺らしい、俺にしかできない話をしたいなと思った。

この2曲のおかげで自分の立つ“舞台”は決められた。
最後だから「さよなら」は言おう。
かつ、そこで留まらせない。

だから またね
(『約束のアステリズム』)

と言えるような何かを、
それは実現性が低くてもいい。

永遠のどこかで その願いは実を結ぶ
たとえ僕らが 星になった そのあとでも
(『In my Heart』)

心の片隅に小さくても残せるような願いを、自分にかけておきたいなと。そんな最後の握手にしようと思って、考えていった。


そうして考えついたというか、それこそ心の奥底に締まっておいた自分の夢のようなものをまた引っ張ってきて、「これをこう繋げると、いいかも」って組み直した。
最後の握手会のブログには伏せて書いたのが、これ。
そっちにも軽く書いたけど、一方的にまくしたてて「よし言い切った」って思えれば十分だって考えていた。
それが思った以上に「それ面白いやん!」って受けが良かった。実現できるといいねって共有してくれたのが、めちゃくちゃ嬉しかった。
考えて考えて考えて、これだ!って出てきた言葉というか願いというか夢が、きっと意図してることまで伝わってるって思えるくらいにまでなった。
自分にできる最高の締めくくり方ができたと思う。

今後これが実現できるかっていうと、可能性はほぼないと思う。
でも0%をほんの少しでも増やせるのは、完全に俺自身にかかっている。自分がどう生きていくか。
そんなシチュエーションに持ち込めただけで、“自己完結型”な俺にとっては完璧な成果とも言える。これからの自分次第。


苦しくなったり折れそうになったりしたら、

見えなくなって
何も聞こえなくなっても
君まで届くように
(『約束のアステリズム』)

何かに迷った時は きっと思い出すよ
同じ未来を見つめた 君の事を
(『In my Heart』)

この最後の握手を思い出して、それで前が向けたらまた進んでいきたいなと思ってる。



このあたりで前に出てきた自分の執着心が、お花のメッセージとか、最後の手紙とかにも表れているなぁ。
そして体というか本能のところまで伝わって、腰痛を引き起こして、巡り巡って最前列を取ることになった!みたいな。
なかなかどうして、きれいに締められてるじゃないか。